タロットカード占いといえば、ライダーウェイト版が全盛のいま、あえてマルセイユ版のタロットカードを使って占いをしてみたい。
本気でマルセイユ版タロットを学びたい!マスターしたい!
そう思った人にとって最強の本があります。
それが今回紹介する国書刊行会より発売されている「タロットの宇宙」です。
このタロットの宇宙は、間違いなくマルセイユタロットを「真剣に」学ぶのに役に立ちます。
内容も他の解説書とは一線を画す素晴らしい視点からのアプローチで、マルセイユタロットの奥深さを知ることができるでしょう。
この記事を最後まで読んでいただくと、マルセイユタロットで占いを始めたくなりますよ。
本気でマルセイユタロットを学ぶならこの本が最強!

タロット占いの世界ではまだまだメジャーなのは「ライダーウェイト版」だと思います。
それに比べるとマルセイユタロットは、ちょっとマニアックな印象を持っている人もいるかも知れません。
しかし、そんなマルセイユタロットに少しでも興味がある人なら、是非とも読んでもらいたいのが、この「タロットの宇宙」なんです。
アレハンドロ・ホドロフスキー マリアンヌ・コスタ著 伊泉龍一監修 黒澤卓訳
メイン著者のアレハンドロ・ホドロフスキーは映画監督や演出家として有名で、またタロット占いの専門家でもあるとても多彩な人物です。
そんなすごい人の知恵や知識が惜しげもなくふんだんに詰め込まれた本書は、マルセイユ版タロットを本気で学ぶのには、本当に最適といえます。
特にマルセイユ版タロットへの熱の入り方が普通とは違うので、ページを捲るたびに新たな発見があります。
タロットの宇宙が最強の理由

書店に行けばタロット占いの本はそれこそ星の数ほど、、、とまではいかないまでも、どれを選ぼうかと迷うほどにあります。
そんな数あるタロット占いの解説書の中で、なぜ「タロットの宇宙」がおすすめなのか?
それが次の5つのポイントです。
大アルカナカード1枚1枚の解説が丁寧

マルセイユ版タロットもメジャーなライダー版などと同じく、大アルカナは22枚あります。
その22枚の大アルカナの解説がとにかく詳細で、また独自の視点での解説もあり、読んでいて非常に楽しませてくれます。
キーワードもとても多く書かれていて、カードのイメージを覚えるのに非常に有効です。
タロット占いで重要なのは、カードを見た瞬時のインスピレーションです。
そのインスピレーションを働かせるためには、カードから受ける印象を多くのキーワードから素早く最適解を見つけることが鍵になります。
細かな視点での解説
また次のような細かな点においての解説にかなり重点が置かれています。
など一見単純な絵に見えるマルセイユタロットが、実はとても多くの情報を含んでいるということが理解できるようになります。
小アルカナは数字ごとの解釈に重点

マルセイユ版のタロットで、一般的に読むのが難しいとされている小アルカナ。
確かにマルセイユ版タロットの小アルカナは、簡単な絵(象徴の数だけ)しか描かれていないので、初心者のうちはなかなか読み解くのに苦労します。
そこでこの「タロットの宇宙」では、小アルカナを数字の視点から各カードの象徴と合わせて解説をしています。
例えば、
「杯の6」のカードだったら、大アルカナの6番「恋人」のカードと照らし合わせて、
気持ちを分かち合える伴侶(恋人)を求める
といったような読み方ができるようになります。(これはあくまでも一つの例です)
そんな感じで、難しい簡素な絵柄の小アルカナカードでも、数字と象徴を絡めてイメージすることで、容易に読めるように丁寧な工夫がされています。
コートカードはストーリー仕立てで解説

「タロットの宇宙」ではコートカードの解説も充実しています。
マルセイユ版タロットのコートカードは「人物札」とも言われ、カードにはそれぞれ人物が一人描かれています。
例えば王のカードなら「イスに座って堂々とした姿が」描かれています。
そしてその王様が何を考え、何を思っているのかをストーリー的に解説しているのがこの本です。(さすがは映画監督だという感じ)
カードの中の人物を実在する人物のように想像することで、次々とイメージが湧き上がる、そんな解説になっています。
情報量としては決して多くないけれども、コードカードそれぞれの雰囲気を掴むのには非常に有効な解説となっています。
コートカードの読み方に苦戦している人は、一読の価値ありです。
オリジナルスプレッドの解説もあり

タロットカードの解説本である限り、ちゃんとリーディングできるように、スプレッドもいくつか載っています。
初心者でも占いやすい1枚引きや2枚引きから、10枚以上を使用するかなり技術を要するものまで、例題を含めて網羅されています。
中でもボクが特に好きなのは、カードを5枚使用したホドロフスキーオリジナルの「解放のタロット」というリーディング方法。
ここでは詳しくは載せられませんが、とてもシンプルでありながら的確に読める優れたスプレッドだと思います。
また大アルカナのカード22枚を使った、17番の星のカードを基にした「芸術的リーディング」での壮大な展開のリーディングは圧巻です。(ボクには使いこなせそうにないですが、、、)
タロット的思考法は必読!

この本の巻末にある「タロット的思考法」は必読です!
タロットカードとの向き合い方や接し方が書かれていて、ホドロフスキーのタロットカードへの愛や思いがひしひしと伝わってきます。
タロットカードやタロット占いが好きな人、全ての人に読んでもらいたい部分です。
タロットカードに対する考え方が根本から覆されるかも知れませんよ?
この本のネガティブ要素

いろいろと絶賛してきた「タロットの宇宙」ですが、全ての人に無条件でおすすめできるか?と言われるとちょっと戸惑う部分もあるのです。
なのでここからは、この本のちょっとネガティブな要素についてお話しします。
値段が高い!
まず何と言っても、この本の最大の懸念点が「値段が高い!」ということです。
税込価格で7,480円もします!
一般的なタロット占いの解説書と比べても、その価格は(悪い意味で)他を圧倒しています。
普通の解説書なら大体2,000円から3,000円くらいで買えますから。
しかし、画像を見てもらえれば分かる通り、なんせ分厚くて情報量が半端ではないです。
辞書のようにページ数が多いので読み応えは十分過ぎるほどで、この本1冊でマルセイユタロットに関しては全て事足りるほどに、まず飽きることがありません。
なので高価格ではあるものの、その値段に見合うだけの価値があると、ボク個人は思っています。
カモワンタロットが手に入りにくい!

もう一つのネガティブ要素が「カモワンタロット」の入手です。
この「タロットの宇宙」がメインで取り扱っている記事のベースとなるマルセイユ版のタロットカードは、俗にいう「カモワンタロット」と呼ばれるものになります。
このカモワンタロットはこの本の著者「アレハンドロ・ホドロフスキー」が制作に携わった、特別なマルセイユ版のタロットカードになっています。
ごく一般的に販売されているマルセイユ版タロットとはちょっとばかり絵柄が違うんですよね。
なのでこのカモワンタロットを手元置いて、この本を読むとより理解が深まるのですが、、、
しかしここで重大な問題が一つ発生します、、、
それは、今現在、日本ではこのタロットカードは非常に入手しづらく、かなりの高価格で取引されているんです。
Amazonで約12,000円以上します。
マルセイユ版タロットカードの相場的には3,000円から5,000円程度が普通です。
それから考えるとこのカモワンタロットの現在の値段は、「はい、じゃあ購入してくださいね」、とはなかなかならず、容易におすすめしずらいのも確かなのです。
それでも十分に魅力のあるカードなんですけどね、、、
巻末にカモワンタロットのカラー画像あり

しかし、なんですが、
この「タロットの宇宙」の巻末には、非常にレアなカモワンタロットのカードの一覧が「カラーで!」載っていて、これを見ながら今持っている別のマルセイユ版のタロットと照らし合わせることで、十分に理解するくことが可能になります。
これはカモワンタロットを持っていない人にとってはとてもありがたい部分。
なので是非ともこのカードの魅力に触れて堪能してもらいたいところです。
この本がおすすめな人は?
色々と解説をしてきましたが、この本がおすすめな人は次のような人になります。
結論を言うと、マルセイユタロットを扱うのなら一度は読んでみるべき本だと思います。
値段さえ許容できれば、読んで損はしません。それくらい内容は濃いです。
それでも自分にはまだちょっと早いかな?と思う人は、こちら記事も参考にしてみて下さい。
この度は最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも何かのお役に立てたのなら幸いです。
それではまた。
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